きらめきの里・園だより≪エピソード集≫2020年度 11月・12月号
2020.12.22

きらめきの里・園だより≪エピソード集≫2020年度 11月・12月号

≪2020年11月号≫

☆☆☆今月のエピソード☆☆☆

 

★「説明すればわかるんだな~」と実感したAちゃんのママの話・・・

「最近、Aが思い通りにならないと怒って八つ当たりがすごくって、私を叩く様になったんです。でも、アナウンスしてからだと大丈夫になってきてるんです。・・・家では1日1本ジュースOK!と決めていて、お風呂上りとかに飲むのだけれど、昼に欲しがった日があって「今日は、今飲みたいんだ。1日1本だから、これ飲んじゃったら今日はもうないよ。それでもいい?」と聞くと、いいというので「わかったよ・・・」と(Aの返事を信じる事にして)飲ませたら、Aはちゃんと理解して、その日はその後、ジュースを欲しがらなかったんです!説明すればちゃんとわかるんだな~成長したなって思いました。」と嬉しそうに話して下さったAちゃんのママ。

思い通りにならないと怒るのは、子どもにとっては想定外の出来事に『そんなはずじゃなかった!』という気持ちになるからで、その憂さ晴らしに泣いたり怒ったり、叩いたり・・・になってしまうのです。

Aちゃんの代弁をし続け、2つ先のアナウンスも続けてきたママは、(今飲んだら、今日の分はもうない=想定内)となるように分かり易くアナウンスし、Aちゃんが納得(=自己説得=我慢)できるように仕向けることができた!という事になります💛

今まで『図星を言う』を頑張り続けてきたママは、達成感!ですね。Aちゃんは、自分の思いをママに伝え、信じてもらい願いを叶える事ができた安心・満足感も得られたはず💛

・・・ママの『説明』で、自己説得できるまでにAちゃんが成長した!という証💛の素敵なお話でした。

 

★実例!!お友達に玩具を持って行かれたちゃった場面での、代弁の効果!!

ホールでB君がC先生と一緒に、楽しそうにボールで遊んでいるのをちょっと離れた場所で見ていたD君。D君はB君の真似がしたくなって、B君の遊んでいたボールを持って、〇先生の方に走って行ってしまいました。

B君が“アッ”という表情を見せ、追いかけようとしたので、C先生はすかさず

「Bが使ってたのに~!もう~!B怒ってるよ!D君、勝手に持って行かないでよ~!「貸して」って言ってよ!でも、D君はお友達だから、まあいいや。貸してあげるよ。仕方ないなぁ~」とB君の代弁をし、「あっ!B君!あっちに同じボールあるよ!取りに行ってまた遊ぼう!」と声掛けました。B君は直ぐに気持ちを立て直し、ボールを取りに行き、その後も楽しく遊び続けました。(◯先生がD君には「貸して」しようねetc・・・の声かけ済)

D君への仲間意識が芽生えているB君にとって、この場合のC先生の代弁の効果は・・・(対決させなかった理由含め)

➀『今ボクはそうみられているんだ~』と、自分を外から見る(自己対象化と言います)事を促す。

②『C先生はボクの気持ちわかってくれてる・・・!良かった』と安心を作り『今ボクは(言葉にすると)そういう気持ちで、こういう時は、そう言えばいいんだ』というB君への言葉のお手本を示す。

③『D君はお友達だから、まあいいよ~』という代弁が、友だち意識と自己説得を促す(手助けとなる)。

そして、代弁の後には、次の行動の提案をして、気持ちの切り替えを促し楽しく遊ぶ・・・これも重要!

代弁を続けること=図星を言い当て続けることは、聞きわけ良い子に育てるための“種まき”として大

切であると同時に、子どもの心の発達を促すための大きな意味と効果があります!!

『サポート講座』の中でもお伝えしていますが、読本やHPの石川名誉院長の文には『図星を言う事の意味・効果』が満載ですので、必ず役に立つ知識なので、子育てに活かしてください💛   田野 準子

 

≪2020年12月号≫

★★★今月のエピソード★★★

11月19日(木)ばなな・れもんクラスのお母さん17名・25日(火)すいかクラスのお母さん8名が参加して下さり好い事作り療法の勉強会『きらめきママの子育てサポート講座』の4回目を行いました。

1~3回目の復習と“こんな時どうする?”という“よくある”ママの困り事への対応法をエピソードを交えてお話しました。「コミュニケーションは、駆け引き・取り引き・交渉・顔の立て合いっこ・・・「~させる」でなく「~の気にさせる・乗せちゃう」のが心理療法・・・など、石川Dr直伝~の分り易いフレーズでお伝えしました。1月に最終回5回目を予定しています。

今月号と来月号は、その勉強会でお話頂いた、ママ達の素敵なエピソードをお伝えします。

 

≪ママ達の上手くいった ♥ お・は・な・し ♥ ①ばなな・れもんクラス編

♥先生たちから色々聞いて、図星を言うように頑張ってきた。カウントも数えたらいいというのではなくて、満足するまで付き合ってからだと、カウントで切り替えられるとわかった。トイレで何回も手を洗うことが続いていたけれど、満足するまで付き合って、最近やっとあまり行かなくなってきた。満足させるのって大事だなと思った。

(^v^)・・・「)僕のやりたい事をママは分ってくれて、いっぱいさせてくれた!いっぱいやったから、ママがあと10ねって言うならいいよ~わかったよ。言う事聞くよ」

⇒ ママが図星を言って〇くんが満足するまで付き合ったので、〇くんは聞く耳が出来て、ママの声掛けに応じることが出来るようになったのです。(満足作りで、聞く耳つくりが出来ちゃいました!)

 

♥Eも手洗いを嫌がる。しまじろうの手洗いの歌でしばらく楽しくやっていたけれど、また嫌がるようになってきたのでハッピーバースディーの(手洗いの)歌にしてみた。手を洗う前に「どっちにする?」と聞くとしまじろうの歌を選んで、今は、自分で洗うようになっている。

(^v^)・・・「手洗い嫌いだしハッピーバースデーの歌は、もう飽きたけど、どっちがいい?ってママが聞いている。自分で選んでいいなら、まっいいか~こっちにしよう。自分で歌を選んだから手を洗おう~」

 ⇒ ママがEくんの気持を察した上で、選択肢を用意してEくんに選ばせたので、『自分で選んだ=自分が決めた!』事になるので、応じやすくなり上手くいったのです。(上手く乗せちゃいました!)

 

♥・・・先生のアドバイスでミニタオルを用意して、代弁もするようにしたら噛むことが大分減って、この1か月噛まれていない。今まで代弁できていなかったんだろうな~と思った。代弁はしても、たまに頭打ちしている時もあるけど、代弁って・・・図星を言うって大事だなと思うから、これからもがんばろうと思う。

(^v^)・・・「思い通りにならなくて嫌だ!と言う気持ちをママは「嫌だったんだね」と代わりに言ってくれた。噛んだことを怒らないで「これならいいよ」って代わりの物をだして、ぼくの『噛みたい』を否定せずに受け止めてくれた。ママが分ってくれてるから、ママの言う事聞くよ。嫌な時はタオルを噛んで我慢するよ」

⇒ ママが図星を言い、やっても困らない物を「これならいいよ」と提案したので(『やっても無害』)、ママが困っていた行動の消失が出来ました。(図星を言って、やっても無害な行動を作ったね!)

 

♥食事の支度とかしていると、鍋やらおたまやら台所の物も全部出すけど「やめて」は言わない。全部どうぞってやらせている。ただし、「ここは切れるものとか入っているからね~」とか声掛けは必ずしている。「やめて」は言わないから通園でやっているみたいに、ケチャップをプシューなんてこともあったけど、それも「拭けばいいし」

と思ってやらせた。満足するまでできたんだと思う。やるだけやったら今はもうやらなくなった。

(^v^)・・・「ママはボクの願いは叶えてくれる。満足するまでやらせてくれる。危ないよって教えてくれるけど、ダメって言われないから、思う存分いっぱいできたよ!遊んだよ!満足満足~もうやりつくしちゃったから他の遊びしようっと・・・」

⇒ 子どものブームには、終わりがあります。それを理解しているママは、どうぞどうぞ~とたっぷり〇くんの好奇心を認めて、積極的に許可して、待ってあげたので、短期間で〇くんの満足が得られて、ブームは去ってくれたのです。

(積極的な満足作り!出来ちゃいました!一時大変ですが、一番の早道で~す!)

 

♥Tは髪を切るのを嫌がるので、今までは好きな動画とグミとを用意して・・・大変な思いをしながら風呂場で3~4日がかりで散髪していた。それが、先日いつものように嫌がるので説明をしてみたら、怒らずに髪を切らせてくれた。分らないだろうから~とちゃんと説明しないできたから、Tにしたら「お風呂だと思ったのに違うんかい!」って今までは怒ってたんだよな~次のアナウンスして説明して、次の心構えを作ってやれば出来るんだ!と分って、成長したな~と思ったし、説明すればわかるって思って、声を掛けることが大切だな~と思った。

(^v^)・・・「事前にちゃんとママが説明をしてくれた。僕はお兄さんになったから、事前に知らせてくれたことは嫌って言わないで、ママの言うとおりするよ」・・・

⇒ ママがTくんに、伝わるようにしっかり説明、アナウンスの声かけをしたので、Tくんは安心ができて、納得してママの言葉に応じることが出来るようになったのです。

(分り易くアナウンスをして『想定内』の事にして、安心作りが出来ちゃいました!)

 

♥Sは歯磨きが嫌いで嫌がって、寝る前の歯磨きが大変だった。寝せてやろうとすると吐くので、座ってやることにして、好きな動画があるので(S君がおばあちゃんと一緒に遊んでいるムービー)それを見せながら口を開けた瞬間に歯ブラシを入れて、入った瞬間に褒めて!~を続けていたら、今は歯磨きするよ=好きな動画を見ながら歯磨きする・・・がセットになり嫌がらずに歯磨きが出来るようになった。(^v^)・・・「僕は歯磨きが大嫌い。嫌いなことを好きになるのは無理だけど、嫌いな歯磨きの時に大好きな動画を見せてくれるなら我慢できそう~まあいいよ~」

⇒ママはSくんが大好きな事を利用して、(取り引きして!)Sくんの苦手な事をカバーすることが出来ました。(嫌い・苦手は克服しなくても・・・好きな物でカバーできちゃいました!)

 

★上記 (^v^)は、ママの関わりに対する、お子さんの気持・・・・ ⇒は、その解釈・説明です。

 

勉強会後少し時間を頂き寺田相談員から、卒退園児のお母さんから寄せられる声をお伝えし、“サポートファイルさっぽろ”の紹介もさせて頂きました。1月は、すいかのお母さん達のおはなし♥をお届けします。

田野 準子