きらめきの里・園だより 2020年3月号より
2021.02.26

臨床発達心理士 田野準子

2019年度の卒園式は3月24日(火)です。今年度の療育日は、園開放日を含めてあと21日となりました。

保護者の皆様には、楡の会の療育について、ご理解ご協力を頂きまして、本当にありがとうございました。

『好い事作り療法』の関わり方は、お子さんの安心を作り、お子さんの好ましい行動を育てる基本です。子ども行動に困ったなと思う時は「幼い子どもは親の何倍も困っているんだ」・・・と考えて、先ずは子どもの気落ちに寄り添い言葉にしてあげてから、叱る(提案する)子育てをして下さるよう願っています。

 ★★★ 今月のエピソード ★★★

1. 2月の園だよりの配布の翌日、ばななクラスのAちゃんのお母さんから、

『先生~!石川先生のホームページの文読みました。なるほどな~と思いました。

Aはドーナツが大好きで毎日2個食べたがるのだけれど、2個は食べ過ぎだよな~と思うので、今までは時々「もうないよ」と言っていたんです。

「ないよ」という度にAは怒って大泣きして、泣かせてしまっていたんですけど、読んで早速「Aはドーナツ好きだもね。おいしいもね。でも、もうないよ」って言ってみたんです。

そしたら、納得して、泣かずに2個目を欲しがらなかったんです。すごい!図星を言うのは難しいけど、これなんだな~って・・・。』

・・・図星を言ってから提案することの効果を実感した事を、報告して下さいました。

Aちゃんのお母さんは、楡で母子通園して一緒に過ごし、図星を言い当てる可能性の高い生活の中でゆったり療育したいとも、おっしゃっていました💛💛💛

※療育法についてご理解頂き、実践してその効果を実感して頂けて、何より嬉しいです。お母さんたちの頑張りをこれからも応援して行きます!

 

2. 2月の外出行事:ばななクラスの外食体験のお店の不手際で、食事が出るまでに30分位かかるアクシデントがありました。

そんな中、まだ待つ事が難しい◯君のママは、持参したシールをノートに貼って遊んだり、ポリ袋を膨らませてポンポン飛ばして遊んだり・・・待ち時間の間、◯君とあの手この手で遊び、○君は泣かず走り回らずに、食事が出るまで楽しく過ごすことができました。ママの知恵と工夫と頑張りのおかげです。

他のママたちも絵本を読んだり、歌ったり・・・ありがとうございました。

3. 2月:すいかクラスの給食の時間

・・・B君とC君はそれぞれ当たり前のように自分で上手に給食を食べ、お母さんは二人の食事の介助をすることなく、二人を見守りながら声をかけるだけで座っている・・・

以前は、給食時は、二人の食事介助に、本当に大忙しのお母さんだったのに!!

・・・その光景に思わず「こんな日が来るなんて~二人とも本当に成長したね~」と感動。

双子ちゃんの大変さは、2倍でなく2乗!!4年間、本当に山あり谷あり・・・。でも、B君もC君も、共に健やかに育ち、大人にいっぱい要求し応じてもらう経験を重ね、そして今は大人の声かけや提案に応じることができる力をつけるまでに成長しました。

好きな事や物が増え、安心できる友だちに自分から関わる姿も見せてくれるようになりました。

お母さんもお父さんも様々な工夫をし、悩み苦労しながらも、愛情いっぱい二人を受け止めて子育てしてきました。

『パパが「いや~本当に楽になったな~!」ってびっくりしてる。言葉もいっぱい出てきたし、言葉で言うとわかってくれるようになったし、歌が好きだからずっと歌って上手になったし、鼻歌歌ってるし・・・』と笑顔でお母さんが話して下さいました💛💛💛(涙涙)

卒園児さんのママ、パパ・・・毎日の母子通園に始まって、今まで本当にお疲れ様でした。卒園式まで残り少ない日々を、お子さんと一緒に楽しく過ごして下さい。