きらめきの里・園だより 2022年1月号より
2021.12.28

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新年あけましておめでとうございます。

 2022年も、きらめきの里のお子さん達の健やかな成長と、保護者の皆さんの子育てを、児童発達支援センターの職員一同、全力で応援していきます。
 本年もどうかよろしくお願いいたします。

 今年度4月に44名でスタートしたきらめきの里。現在56名のお子さんが在籍しています。継続して通園しているお子さん達は『好い事作り療法』をベースとした療育の中で“安心・満足”を得て、目を見張る成長の姿を見せてくれています。
 焦らず、我が子の成長を信じて、楽しみながら子育て頑張りましょう!

★★★ 今月のエピソード ★★★

 副鼻腔炎の心配があるので“レントゲンを撮らなければならない事態”になったAちゃん。初めて行く病院では、ママが問診票の記入をする事も難しいほど強い不安を示すAちゃんなので、ママはどうしよう~と色々考えました。
 ・・・「私がアナウンスしても安心を作るのは難しい・・・病院にAちゃんの事を理解してもらい協力してもらうのがいい!」と考え、渡すのにちょっと勇気が必要だけれど、理解して欲しい事を書いて渡す事にしました。

 今月は「“Aちゃんの事を分ってもらえる好い環境をママが作る!”をして、Aちゃんの安心を作れた!」
 とても素敵なママのエピソードをご紹介します。
 (以下、ママが病院のお医者さんに渡したメモのほぼ原文です)

 障がいについて伝えたいことがあります。
 Aは自閉症と軽度の知的障がいです。言葉の発達が遅く、コミュニュケ―ションが取りづらいと感じられるかもしれません。単語を沢山言う事はできます。初めての事や先の見通しが立たないと不安だったり落ち着きがなくなり、待っている事が難しい時もあります。今は先にアナウンスをしたり、数を数えてカウントすると上手く出来ることも多いです。
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 楡の会こどもクリニックで定期的な診察・ST・療育にも通っています。別で保育園にも通っています。中途覚醒があり、楡の会クリニックで処方してもらっているメラトベルを服用中です。

 2か月前から咳が出始めて、小児科と耳鼻科の受診をしました。症状は出たり落ち着いたりをずっと繰り返しています。(・・・症状についての記入は省略・・・)
 発達の遅れもあり関わりが難しいことがあります。
 少しでも良いのでお手伝いをして頂けたら助かります。

 Aちゃんのママは、伝えたい事をこんな風にメモに纏めて、お医者さんにお渡ししたとの事でした。
 Aちゃんは(勿論ママの“先のアナウンス”の効果もあり!)理解してくれた病院の対応や関わりのおかげで、安心が出来て落ち着いて、無事にレントゲンを撮り、受診も出来て、今は服薬で症状は落ち着いているとの事でした。
 ママは「Aちゃんの成長を実感できた!」とおっしゃいました。

 ママが、安心できる“環境”を作る=セッティングすることを考えてチャレンジした成果として、Aちゃんもママ自身も“上手くいった!”達成感が作れたのでした!

 Aちゃんママ、素晴らしいです!
 このママの方法は、勇気がいるけど“安心な環境を作る!”見事な方法です!

≪ちょこっとエピソード≫

 スクーターボードの待ちの一コマ。早くやりたい!と、順番を待つのが難しくてママの元でバタバタしていたBちゃん。「まだ順番じゃない!まだだよ!」とママはBちゃんの体を必死で押さえます。押さえられるから更にBちゃんは暴れます。傍にいた職員の掛け声に気付いたママが「早くやりたいね。そうだよね~早くやりたいね」とBちゃんに声かけ直した瞬間!!Bちゃんは表情が変わり落ち着いてママの膝にすとんと座り、順番待ちOKに!!これが図星の効果!!です。

202201image02 ★子育ては“ 好い事作り” のあの手この手でオーダーメイド!
 楽しく頑張りましょう!

田野 準子