きらめきの里・園だより 2023年3月号
2023.03.01

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2022年度の卒園式まで、療育日はあと18日となりました。picture1今年度もきらめきの里の療育・活動に、ご理解とご協力を頂きまして、本当にありがとうございました。
『好い事作り療法』は、子どもの安心と好ましい行動を作る、心理療法を基本とした子育ての方法です。
「こんな関わり方で子育てしたら、お子さんの安心を作り発達を促し、きっと親子が幸せに過ごす土台ができますよ!」それをお伝えできる場所がきらめきの里です。…それを沢山の卒退園児さんのママ達が実証してくれています。
「子どもと一緒に楽しい遊びの経験をしながら、親力をアップするために頑張って通っているんだ~❤」そう思って、親子で通園をして頂けたら嬉しいなと思っています。

★★★今月のエピソード★★★

①1年前:クリニックの待合室にて…(通園の子ども達といつもいっぱい遊んでくれている心理のA先生の関わり)

ママと一緒に待合室で受診を待っている時、電話機に気付いたBくんが受話器を持とうとしました。ママがとっさに「ダメだよ」と声を掛けてしまうとBくんは受話器を強く引っ張りました。たまたま傍にいたA先生は、即「電話だね~大人の人がお金を入れてモシモシするんだよ。大きいね~」と声掛け、一緒に受話器を持って「重いね~触れて良かったね~!次はブロックして待ってようか」と言って受話器を戻しました。Bくんは満足して気持ちを切り替えブロックで遊んで待つ事が出来ました。
A先生は、「Bくんが関心を示している事を認め」➞「その気持ちを共有する声掛けをし」➞「満足を作る声かけをし」➞「アナウンスをして他の遊びに誘う声かけ」をしました。その結果、親子で穏やかに待つ事が出来たそんな一コマでした。picture2
「好い事作り」の関わり方の効果を実感しながら、Bくんのママは親子での通園をよく頑張りました!
今…、Bくんのママは、わが子の思いを受け止め認めて、気持ちを切り替える声掛けができる、素敵なママになって親力アップ!!・・・子育てをしながら、親も成長です!

 

②2月:昼遊びホールにて…(「これならいいよ」の方法に変換できるように考えたC先生の関わり)

Dくんがおんぶを求めてママの背に乗ると、肩から手を放しで上半身を反らしてしまうので、落ちそうで怪我したら大変!と思うと怖くて「おんぶはできないよ」とDくんに伝えていたママ。ある日の昼の遊び時間、C先生の背に反り返っておんぶされているDくんに、C先生は「手をつないでくれたらおんぶしてあげられるよ」とDくんの両手をしっかり肩で掴んでおんぶして走り始めました。この交換条件を最初は少し拒んでいたDくんも、しばらくすると表情良く応じる様になり、C先生はずっとDくんをおぶって走り回り遊びました。C先生は「これならいいよ」という方法を提示して、Dくんが「まっいいか」と思えるようにしてから満足作りをしました。Dくんのママが休憩から戻ると、C先生は、ママに昼の様子をお伝えしました。picture3
困った時は「これならいいよ」の方法を考え子どもに伝えて、親子の『交渉』を繰り返すことが、親にとっては親力アップ、子は折り合い(我慢や自分の気持ちを調整する力)をつける力を育てることにも繋がるので、あの手この手で試してみましょう!

 

③お兄ちゃんの説明の言葉…(「頑張ってるんだ!応援してね」「ていねいに勉強してるんだ」)

バギーに乗った3歳のEちゃんが、ママとお兄ちゃんと公園に行った時、公園にいた子に「なんでその子は歩けないの?」と聞かれて、お兄ちゃんが「今、Eちゃんは一生懸命頑張って練習しているんだ。応援してね!」と答えてくれた…という素敵なエピソードを何度か通園のママ達にお話してきました。先日、このエピソードと同様に感動的な作文を目にしました…。
全国中学生人権作文コンテスト(令和3)「実を結んださくらんぼの木」と言う題の、愛知県の中学1年生のTさんの作文です。
『…(自分が5年生の時に弟が特別支援級に入学して)…時には友人に「お前の弟普通じゃないの?」と聞かれる事もあったが、その度にこう伝えた。「発達がゆっくりだからていねいに勉強しているんだ」と。ほとんどの友人は「そうなんだ~」とあっさり受け入れてくれた。…』
➞ほんの一部を抜粋してのご紹介です。ご兄弟への説明をどうしたらいいのかなぁと思っているママパパさんは、WEB検索するとこの作文がご覧になれますので、お時間のある時に読んでみて下さい~💛
田野 準子