きらめきの里・園だより 2023年7月号
2023.07.18

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*・*・*・*今月のエピソード*・*・*・*

1・朝のホール遊び:いちごクラスのA君とすいかクラスのB君は、担任の仲介で手をつないでグルグル楽しそうに回って遊んでいました。A君が輪の外にいたママの方をチラッと見て手を伸ばしました。ママはすぐに気付き「ママも入ってだね」と笑顔で加わり一緒に遊びました。それを遠くから見ていたC君は、近くまで駆けてきましたが輪に入らず、戻ってお母さんと二人でグルグル回り遊びました。(これも成長!もうあと一歩!)

継続して通ってきているA君は「自分が伝えればママは分かってくれる!ここは安心な場所で、自分の思いは伝わる!伝えていいんだ!いっぱい伝えよう!」という満足と自信と意欲が育ちグングン成長しています。

子どもそれぞれの成長の仕方やスピードは皆違うけれど、①ママといっぱい遊ぶ➞満足!➞②他の大人とも遊ぶ➞満足➞③お友達と遊ぶ楽しさも知る ①②③の順番は全ての子どもに共通です。picture1母子登園を継続する中で、親子でたっぷりと遊び満足を作って、次のステップに進む土台を作りましょう!

2・”天邪鬼”を逆手にとって好い事作りを!:「行かなくていいんだよ~全然行きたくないなら」と、ママと担任がトイレの前でD君に声を掛けました。D君は行かなくていいと言われたので(いや!行かなくていいと言われたって、自分は行く!)とトイレに入りました。直ぐにはズボンを脱がないD君に、担任は「おしっこ出ないんだったら脱がなくていいんだよ」と。D君は(いや!脱がなくていいって言われたけど、自分は脱ぐ!)と脱いで便座に座りました。おしっこし終わると又D君は自分でパンツを履かずにママの様子を伺っていたので、担任は「自分でパンツもズボンも履けるよね~エッ!?履かないの!?そうなんだ~。でも自分で履けるよね~かっこよく履くのみたいな~」と。D君は(ママと先生にかっこよく履けるのを見せてやるよ!)と、picture2自分で頑張ってパンツもズボンも履きました。ママと担任に「さすがお兄さんだね~かっこよくできたね」と褒められて満足の誇り高き!D君

こんな調子で大人の掌の上に乗り、何一つ叱られる事もなく、好い行動が出来て、最後はOK!と褒められる。まさに『好い事作り』の関わり方です。親が「そうなんだ~イイよ~しなくても」と言いつつ、わが子が出来る!と信じ、わが子に「ママや先生に言われたからやるんじゃなくて、自分で決めて自分でやったんだ!」と自己決定の満足達成感を作ってあげる方法です。褒める事が出来るようにセッティングする典型的なワンシーンです。ずっと続ける声掛けの仕方ではなく、ママさん達にとって悩ましく大変なわが子の自己主張の激しい時期を、お兄(姉)さん意識と“天邪鬼”を利用して上手く楽しく乗り切る方法の一つです。お試しあれ!

3・安心を自分で作る!:避難訓練の時。みんなが並んで部屋を出る中、E君はちょっと緊張した表情で自分のリュックの中をゴソゴソ探し始めました。ママはその理由を察して待ちました。E君は黒いミニカーを取り出し握りしめるとママと手を繋いで避難場所に向かいました。(急いで逃げるんだ、大変!ママがいるから大丈夫だけど僕の大事な物、お守り持って行かなくちゃ!)と瞬時に自分を安心させる方法を考えたE君!picture3ママにたっぷり受け止められ、気持ちの切り替えや折り合いをつける事が出来る様になりグングン成長しています。友達と一緒に遊ぶ楽しさも分かってきて、先生の仲介でみんなと一緒に“よーいドン”も楽しんでいます。わが子の思いを直ぐに察して認め待てるママが素敵です!
不安な事態に安心グッズを持つ!と行動したE君の知恵に成長を感じた微笑ましい一コマでした。

田野 準子