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きらめきの里の年長さん6名の卒園の日まで、療育日はあと35日となりました。
『好い事作り』で頑張ってきた保護者の皆さんは、お子さんの成長とご自身の親力Upを実感されている事と思います。自分の気持ちを代弁してもらい、自分で好ましい行動が出来る様に分かり易く手本を示してもらい、否定されず認められて育った子ども達は、意欲と自信をもって成長し幸せに生きて行ける!そう信じています。
<<★★★今月のエピソード★★★>>
★「やっても無害」ママの成功エピソード
家で物を投げることがよくあるというAくん。ママは「これなら投げてもいいよ。」と声掛けしながらAくんにクッションを差し出すと、Aくんはそれを受け入れてクッションを投げるようになったと嬉しそうに教えてくれました。Aくんの“投げたい”という気持ちを受容し、「やっても無害」な方法を提案することで、Aくんの満足を作ることが出来たママ!子育てスキルが確実にアップしています★
武部 裕子
★先のアナウンスで安心作り
ソーランドラゴンショーのポスターを見て、「ドラゴンって誰?」「怖いの?」「見たくない。」と不安そうなBちゃん。「みんなを守ってくれるヒーローで、もし敵が来たら、やっつけてくれるよ」「獅子舞とお友達なんだって」「太鼓を叩いたり、皆と踊ったりするんだよ」と職員が話すと「Bは一緒に踊らない。」とのこと。「近くで見るのは怖いもんね。じゃあ、後ろの方からお母さんの抱っこで見てね。ソーランドラゴンに、近くには来ないでねって言っておくね。」と伝えると安心した様子です。
当日、ママの膝に座って後方で見ていたBちゃんですが、登場したかっこいいヒーローに釘付け!獅子舞は怖かったけれど、皆で踊る場面では前に出て楽しむことも出来ました。不安な気持ちを受け止めた上で、どんなことが起こるのかアナウンスして見通しを持たせ、安心を作ったからこその姿でした!
★行動の裏にある思いを受容し、やっても無害な方法へ
夏頃、お友達を押すことが多かったCくん。担任は、Cくんの行動をお友達に興味を持ち遊びたい気持ちの表現であると考え、その気持ちを受容した上で、好ましいアプローチ方法としてお友達に指で「ピンポン」するお手本を見せ伝えていくことをママに提案し、一緒に取り組み始めました。ママは動きの素早いCくんがお友達を押しに行くのに合わせて「ピンポン」のお手本を見せることが難しいと感じる時期もありましたが、大人が先に「おはよう!ピンポン!」とお手本を見せてCくんと一緒に行う方法を担任が提案。また、遊びの中でCくんが担任を押した時に「全然効かないよ!ピンポンだったら効くんだよな~」と声をかけて、Cくんがピンポン攻撃をするとママと担任がオーバーリアクションで倒れる遊びをして、「ピンポン」することへの意識付けをしていきました。夏から毎日通園を始めたCくんは経験を十分に積み、秋頃にはお友達の顔を覗き込み自らピンポンする姿が見られるようになり、ママと担任に沢山褒められて嬉しい成功体験を重ねていきました。
冬頃にはお友達を押す行動はほとんどなくなり、今ではクラスのお友達と先生の遊びの輪に入って様々なやりとりを楽しみ、「D(お友達の名前)、かくれんぼ」と言葉でお友達を遊びに誘う姿も見られるようになっています!根気強くCくんの好い事作りに取り組んできた、ママと担任に拍手!!
黒田 奈保
★この子と離れる時間がもっともっと欲しい!と思っているママへ
お母さんと子どもは見えない糸で繋がっています…お母さんがイライラしていると、お子さんもイライラします。お母さんの傍から離れなかったり、泣いたり、怒ったり、癇癪を起こしたりすることもあります。
お母さんが“最近、この子は私が困る事ばかりする!この子と離れたい!離れて欲しい!”…と思っている時は、お母さんのそうした気持ちを察知して、お子さんはとっても不安になるので離れてくれません。「ママ離れないで!もっと僕(私)を見て!もっと付き合って!もっと愛して!安心させて!」というお子さんの心のサインとしてお母さんに対する要求行動や自己主張が増えるからです。 …辛いですね…しんどいね…
ピアノの調律師がピアノの調律をするように、お母さんはお子さんの心の調律師です。“情動調律”と言われるもので、お母さんの心(言葉や表情や動作)でお子さんの心を整えて穏やかにしてあげることができるのです。「好い事作り」の受容代弁し、積極的に満足を作り認めて安心を作る関わりは、まさに情動調律に繋がります。
就学前の“ここ”での数年間は、お子さんの人生のたった“20分の1”ほど。あっという間です!!残り人生の“20分の19”以上の時間は、親を離れ親以外の人と過ごす時間が圧倒的に多くなります。場と遊びを共有して親子一緒に楽しく過ごせるのは、今、ここだけかも知れません。子どもを“人”に育み育てているのですから、大事業です!常に心配や悩みや苦労が尽きなくて当然なんです。
だからこそ“わが子を掌に乗せることができるように親力アップした時”の喜びと幸せは大きいのです。『子どもの安心を作る関わり方』を理解し実践し、効果を実感できれば、親子のこれからの幸せに繋がります!
今習得せずして、子どもが更に成長してから試みるとしたら、今よりも何倍も多くの苦労を伴うでしょう。年少さんも、単独通園の時が必ず来ます。うさぎも利用できます。だから…今は、とっても辛くても、できる限り親子通園の日は登園し、わが子の求めに十分に付き合いきり、安心と満足を作ってあげて下さい。それがお母さんの親力アップを促し辛さを減らし、お子さんが持てる力を発揮し健やかに成長できる土台になります。
だからこそ“わが子を掌に乗せることができるように親力アップした時”の喜びと幸せは大きいのです。『子どもの安心を作る関わり方』を理解し実践し、効果を実感できれば、親子のこれからの幸せに繋がります!
今習得せずして、子どもが更に成長してから試みるとしたら、今よりも何倍も多くの苦労を伴うでしょう。年少さんも、単独通園の時が必ず来ます。うさぎも利用できます。だから…今は、とっても辛くても、できる限り親子通園の日は登園し、わが子の求めに十分に付き合いきり、安心と満足を作ってあげて下さい。それがお母さんの親力アップを促し辛さを減らし、お子さんが持てる力を発揮し健やかに成長できる土台になります。
療育に通って下さっているお母さん、お父さん、おばあちゃん。皆さん本当に素敵です!素晴らしい!そして、 親力アップしたお母さん達に情動調律をしてもらって“愛されオーラ”いっぱいの楡っ子たちは、のびのびと生活し、ぐんぐん成長しています。
「子どもと離れたい!」…そんな時は、周囲に応援を求め自分にご褒美をあげて心のエネルギーチャージをして「よし!しんどいけど、療育は今でしょ!この子のために親力アップ目指してもうひと頑張りだ!」と初心に戻って『好い事作り』の関わり方を継続して“お子さんが安心できるお母さんの心”を持ち続けて下さるようにと、心から願っています。『親の成長=子の成長』です!楡の仲間と、職員一同は、いつでもお母さんお父さんおばあちゃんの応援団です!
田野 準子