きらめきの里・園だより ≪エピソード集≫
7月号・8月号より
~ 2020年 7月号 より ~
「前は、10秒に1回ダメって言っていました。今も、たまに言っちゃうけど、おばあちゃんにもお願いしてダメを言わないようにしてから、Aが癇癪を起さないようになったんです!こんなに違うんだって、実感しています・・・」と、新入園のAくんのお母さんから、とても嬉しいお話を伺いました。
ご家族の協力も得て、入園後直ぐに『ダメを言わない』実践をして、その効果を実感できたお母さん!素晴らしい!
入園前は、全く関心のなかった絵本も、朝の読み聞かせで好きな本が出来たので、買って、お家で何回も読み聞かせするうちに覚えて、今では自分で『でてこい~』をして座って絵本を読んでいるそうです。
『好い事作り療法』は、お子さんの発達を促し、親子の幸せを作ります。
楽しく子育てしましょう!
*・*・* 今月のエピソード *・*・*
1.嫌なことは我慢させるんじゃなくて、好きな事で嫌なことをやり過ごせればOK!
漆館 いずみ
感触遊びの時に敷くブルーシートが運ばれてくると泣いてママにおんぶを求める、感触遊びが苦手なBくん。
絵の具の活動の時に、Bくんの好きな黒い色の画用紙を用意して渡してみると、ちょっと活動に参加出来ました!
そこで、好きな黒い色を利用してBくんの安心を作る事にして、小麦粉粘土の活動時、一番安心なママにおんぶの状態でラップにくるんだ黒い粘土を渡しました。すると、すんなり受け取ってくれました。更に、黄色い粘土でBくんの好きなコーンの粒をいっぱい作り皿に入れてみせると、自ら指でつまみました!
その後、担任が粘土で作ってテーブルに並べた、(タイヤが黒の)赤や緑のバスもBくんは手に取ってちょっと遊ぶことが出来ました!
「やったね~!楽しかったね~」とママと担任が喜んでいる姿に、笑顔を見せてくれたBくん。好きな物・事を利用して、苦手な感触遊びの時間も、楽しさや達成感を味わうことが出来るように、工夫していきたいと思います。
2.いっぱいお話ししたい!時期がきたら・・・叙述のし合いっこ、お話タイム、言葉遊びを!!
お母さんが卒乳!?を決断し、あの手この手で短期間に、オッパイ星人を無事卒業したCちゃん。(良かった💛)
「最近、家に帰るとCが『今日は○○楽しかった~』と必ず言うんです。苦手な寒天遊びの日でも『寒天楽しかったね~』と言うし、その日私が気付かなかったことまで「~だったね~」って話してくれるんです。」と、Cちゃんのママからお話を聞きました。まだ、ドキドキしちゃうけど、お友だちへの関心もグングンアップ!
毎日、ママとお話のしあいっこ、お話タイムを作って、更に楽しく、お話し上手なCちゃんになって下さいね~
≪💛 ワンポイント アドバイス 💛≫
Q:「図星を言っても言うこと聞かない・・・『聞く耳』ができないし、言葉も育ってない・・・効果がないんだけど・・・」
A:お子さんが言うことを聞かない時に「~したくないんだ」「~なんだよね」は図星ですが、「~したくないの?」「~なの?~どうなの?!」という声かけになっていないか、ちょっと振り返ってみましょう。
問い詰める声かけは、「ママはボクの気持ちを分ってくれていない!分ってくれていないママの言う事なんか聞かない!」と、聞く耳を作ることができない声かけになってしまいます。
子どもに「~しなさい」と言う事が多かったり『~させよう』意識が強いと『図星を言う』になってない場合もあります。
「~させる」の代わりに、宥めすかして、おだてて『(親の手に)乗せちゃう!』をお勧めしま~す。
きらめきの里・園だより ≪エピソード集≫
~ 2020年 8月号 より ~
田野 準子
★★★子育ては『人』育て★★★
子育ては、我が子を、やっていい事悪い事がわかる(分別のある)『人』に育てる長期戦の大事業!子育て中のママ達は、『こんなに毎日毎日大変なのに、私、よく頑張ってるよな~私って本当に偉い!!!』って自分で自分をいっぱい認めて褒めながら頑張りましょう!(❤職員はいつでもママの味方です!)
『我が子は可愛いけど、毎日向き合って育てるのは大変!昼寝をしない・・・いたずらばかりする・・・一日中、抱っこ抱っこで疲れ果てちゃう・・・怒っちゃうし、イライラもする・・・自分の時間がない・・・泣きたくなる時もある・・・寝顔が一番可愛い・・・寝顔みて「怒ってごめんね」って反省する・・・』と言うママの言葉に共感する方は多いはず。
きらめきの里のママ達は、我が子のために、頑張って通園に来ている!!と言う事が、まず100%素晴らしい!
楡の職員も施設・環境も制度も、ママが自分の子育てに役立つ資源として利用して、時々リフレッシュしながら、お子さんと一緒に楽しく過ごし、親力アップ出来るように願っています! 職員は全力で応援します。
*** 今月のQ&A ***
Q:二つ先のアナウンスをすることが、好い事作りの心理療法の基本技法ってどういうこと??
子育て親育ち読本や楡の会のホームページの「クリニック通信」や「療育ちえぶくろ」などを読んで頂けるのが一番ですが、子育て中の忙しいママ達には、時間がない~と言う方も多いので・・・ここで簡単に?お伝えします~
A:「子どもと行動を共にするときには、普段から親が自分の行動予定を二つずつ逐次的に(順を追って一歩一歩)事前に子どもにアナウンスして言い聞かせておく事を二つ先のアナウンスと言います。
行動予定を前倒しで事前に二つ手前の段階で順繰りに言っておく事が二つ手前からのアナウンスです(中略)事前アナウンスは見通しが立つようにする事でもあります。
予定を事前通告しておいて「お約束だよ」と念を押し、予定通り出来たら「お約束守れて良い子に成れたね」と声掛けして置くと段々に聞き分け良い子が育って行きます。」(読本Ⅲ P7より抜粋) ※ 読本ⅠはP49で説明・読本ⅡはP90に実践例
★アナウンスを理解すると言うことは、今より先=未来に起こるであろうことを記憶する事です。
「~したら~しようね」と言う言葉は、2段階の未来の記憶を作って実行することになります。つまり、二つ先の事を思い描き、予想し、アナウンスに応じて行動することを自分で理解納得しなければならない・・・自己説得の先には安心と『認められる』というご褒美があるから、次を期待してママのアナウンスに応じようと(自己説得して)頑張れるようになるのです。葛藤も乗り越えられるのです。
この自己説得の経験の積み重ねが『待つ・我慢』が出来る力を育て、聞きわけ良い子に育つ事に繋がります。
ママのアナウンス ➡ 先が読めると安心 ➡ ママへの信頼がアップ ➡ 認めてくれるママの言葉に聞く耳が持てる = 『聞きわけ良い子に育つ』 = ママは子育てが楽に・・・なのです。
9月の『子育て講座』でもお話します~💛
★「~したら~する」を応用して遊びのステップアップを引き出す工夫
★6月末の小麦粉粘土の活動の後半~作った粘土玉をトイで転がす遊びを楽しんでいた通園3年目のAくん。
転がす遊びだけでも楽しいけれど・・・職員はAくんの遊びのステップアップのきっかけを作ろうと、玉の転がった先にカップを積んで並べ、「Aくん見て見て~」とモデル提示し『玉を転がし命中したら~積んだカップの山が崩れる』遊びに誘いました。
命中すると職員が「ストライク!」(当たらない時は「オシイ!」)と拍手し、これをAくんが満足するまで繰り返しいっぱい遊びました。
その後、Aくんはカップに玉を入れ、カップごとトイで転がす遊びを思いつき、その遊びを活動が終わるまで楽しみました。
Aくんの気持をたっぷり受けとめて子育てしてきたママは、Aくんが自ら遊びを考え、遊びを広げたことに気付き笑顔に💛 💛 💛
通園の療育は、毎回同じような活動の流れの中でも、それぞれのお子さんの発達に応じ、次の発達を促す工夫を加えています。遊びや活動の目的や意図を知りたい時は、職員にお尋ねください~。様々な活動について、新たな発見があるかも!
★「うちの子、夜なかなか寝てくれない!」というママへ
★悲しいかな「早く寝て~もう、いい加減寝てよ!」という親の思い(顔に出ているはず)は子どもに伝わって逆効果。(ホントは眠たくても「寝せられるのはイヤ!」ってね・・・)
×寝せよう ➞ ◯寝る習慣(毎日夜は~して~して~したら寝る)を作ることをお勧めします💛
★お子さんによって、原因は様々・・・好きな事を利用したルーチンを作ります。
いつもの時間にいつもの場所で、いつもの事を~という習慣を、作っちゃうことが一番❤