きらめきの里・園だより 2024年3月号
2024.03.04

印刷用PDFはこちら

 

20240301_title

 

卒園式まで、残る療育日は15日。今年度もきらめきの里の療育・活動に、ご理解ご協力を頂きまして本当にありがとうございました。職員がモデル提示しながらお伝えし続けてきた『好い事作り療法』を保護者の皆様は実践、実証して下さいました。
きらめきの里は、これからも「親子で楽しく様々な経験を重ねながら、親子の幸せを作る場所」であり続けたいと思います。

 

★★★今月のエピソード★★★
1・幸せな場所
通園の子ども達が降園後、放課後デイサービスを利用するお子さん達の活動の場となる日は、通園の部屋をそれに合わせてセッティングします。先日、降園後に診察の為に再来し通園棟に立ち寄ったAくんが泣きながら事務室に入ってきました。『僕のクラスに誰か知らない人達がいて、いつもの僕の場所ではなくなっている』という想定外の状況を見て、不安になり担任の所に来たのでした。「~びっくりしたんだ。心配になっちゃったんだね」と代弁してもらうと、Aくんは少し安心した表情を見せました。担任は更に「先生と一緒にお部屋に行って見よう」と部屋に向かい状況を分かり易く伝え、A君は納得し安心して帰ることができました。新規の事や想定外の事に強く不安を感じるAくんに、picture1安心作りを優先して関わる担任の姿に「ここは、やっぱり幸せな場所だよね~」そう呟いた1シーンでした。

 

2・「私自身が成長する」…見事に“成長”したママ!
2年前、れもんクラスのサポート講座で「…Bはここのやり方で頑張って育てている。兄は真逆でここのやり方が出来てないなと思う。自分自身も勉強しつつ私自身が成長するという事かなと思う。次年度も目標をもって通いたい。」と話してくれたB君のママ。
先日、そのB君のママから、小学生のお兄ちゃんにも“代弁してアナウンス・カウント・特別にね~・認める褒める・好きな事の利用”など『好い事作り』のあの手この手を使って、頑張っている様子を伺いました。学校の勉強内容も先生に相談して『できたね!=成功体験』となる様に、宿題を“今できるところ”の内容に調整してもらっているとも仰っていました。感動です!素敵なママ!
※『好い事作り』は全てのお子さんが健やかに育つための子育て法。ご兄弟にも有効です!

 

3・ママたちみんなブラボー!!
picture2
すいかクラス5回目のサポート講座で、ママ達の教えてくれた『上手くいったエピソード』は圧巻でした! ・・・ほんの1部ですがご紹介します。
★Cさん:遊んで盛り上がっている時は、カウントしても嫌だ!って、なるので、最近はカウントの前に「もうちょっとでおしまいするからね」と声をかけて、様子を見て5~10分後にカウントすると、すんなりやめる。弟はイヤイヤの時期だけど二人ともアナウンスとカウントがドンピシャで、毎日使っている。Cは服着るのが嫌。お客さんが来た時に「服着て」というと嫌がるので、異音同義語を利用して「Cちゃん変身して」と言うと着る。Cの中で白のパジャマを着るとママに、オレンジのパジャマを着るとパパに変身することになっていて「パパに変身して~」って。そういう知恵が自分についてとっても楽になった。

※異音同義語「変身して」の利用は素晴らしい!親力アップして楽しんで子育てしているママ素敵!

 

★Dさん:好きな物の利用が上手くいっていたけれど、最近ちょっと手強くなって「嫌!」が増えてきた。でも、好きな物が色々増えてきたので「○は?△は?」と別の物を提案してそれでOKの時もある。今まで有効だったタイマーも、最近はタイマーをかけると投げたりするので、今はアンパンマンのおもちゃが気に入っているので、それを使って、敢えて「3回やったらお風呂入ろうね」と言うと、1回やって満足したら入ってくれたりする。私が忙しくて焦ってやっている時はDは満足しないけど、私に余裕があって一緒に楽しんだときは3回でなくて1回で「ウン」てなる。picture3満足したら、譲ってくれるんだ!満足したら応じてくれるんだ~と実感している。

※親力アップした素敵なママ!Dちゃんの成長と力を信じて、これからもあの手この手で楽しく子育てして下さい! 

 

★Eさん:活動の内容で、アナウンスが直前か前日、どっちがいいかを考えて工夫しながら頑張っている。今は、お風呂に入ったら遊んで長風呂になるので「そろそろ上がらないと、アイス食べれないよ~」と言うと慌ててお風呂から出てくる。「買い物行くから付き合ってくれる?」と“お願いする”と「ウンいいよ」と言って「Eがこれ持つからママこれ持って」と言って、荷物を持つのを手伝ってくれてびっくり。成長した。

※「~しないよ」の声掛け↑もOKな程に成長したEくん。聞く耳持たない時は、肯定文の声掛けに直し言ってあげてね。

 

★Fさん:母が来てくれてFや姉を可愛がってくれていて、安心できて私の心が落ち着いた。今までFを自分一人で抱えてしっかり育てなきゃというのが強すぎたと分かった。行った事のある場所が増えたので「川下公園行くよ」って写真見せたりアナウンスすると、全然車でも叫んだり叩いたりしない。初めて行く場所の時は「初めて行く場所、ドキドキするね~ドキドキ」と言うと怒らなくなって、これで伝わるんだ!と。「Fちゃんって優しいね~」と褒める事が増え、心の余裕が大事だなって。Fの事を自分にはない物を持っている子だと尊重して育ててきた。それを思い出して、私の精神の安定と共にFも落ち着いてきた。

※わが子を一人の人間として尊重するママが素敵!今、Fちゃんは幸せ!ママも今の気持ちを忘れずに!

 

★Gさん:昨年の5月に飛行機に乗って神奈川の実家に帰省する時に、Gにどうアナウンスしようかと考えて飛んでいる飛行機見て「今度飛行機に乗るよ」と言ったり、写真見せたり色々な方法でアナウンスし続けた。picture4祖父母の写真も見せたけど、二人ともGには知らない人。それで、Gの好きな物利用しようと考えて「ディズニーランドに行くよ。ミニー、ミッキーちゃんに会いに行くよ」って言ったら「ウン」って言ってくれた。心配だったけれど、本とかシールブックとか好きな物を持って行って、何とか頑張れて帰りも大丈夫だった。10月に行った時は、好きなシールブックをやって余裕も見られ大丈夫だった。これからも飛行機に乗ることはあるので行くのが楽しみになって欲しいなと思っている。

※「ミッキー・ミニーちゃんに会いに行こう」で誘ったママのアイディア素晴らしい。次はもっと楽しみになります様に!

 

★Hさん:朝の園バスで、楡が近くなると「もうちょっとで楡だから靴下と靴はく準備しようね」ってアナウンスしていたけれどずっと応じてくれなかった。それで最近、その前に「この景色は近いね」って言ってからアナウンスしたら、Hが応じてくれた。今日は「靴下をそろそろはこうか。どうする?ママが履かせる?Hが自分で履く?右から履く?左から履く?」って選択肢を利用して提案したら応じてくれて、嬉しくてすぐ褒めた。最近は心から褒めれるので嬉しい。褒められて嬉しくなってきて行動してくれる。担任の先生に聞きながらこれからも色々試して頑張りたい。前は母子の日の朝のホールの体操の時ずっとおんぶで参加だった。先生は「単独の時はおんぶしなくなったよ」と言ってくれたけど、母子の時は無理だった。でも1カ月半ぐらい私の怪我の間単独で、先生もおんぶしない、家でも痛くておんぶできない状況が続いて、母子で来てもおんぶしないで過ごせるようになった。まだこの子達わからないんだよな~という気持ちがあったんだなと思った。折れずにやってみればいいんだと思った。

※アナウンスの継続・選択肢の利用!ママ頑張ったね!ピンチをチャンスにしたママ!伝えようという思いを大事にね!

 

★Iさん:歯磨きの時、Iは呼んでも来ないし全然できなかった。弟二人がやった後、二人の様子を見せてから呼んでみたら、すぐにコロンと転がって素直にやってくれて上手くいった。やっぱり見本が大事なんだな~と思った。picture5Iは車に乗ったら遊びたいから降りない。夏はずっと車の中で遊ばせていたけど、冬は寒いから降ろす為に好きな事を利用して、降りるとき「おんぶするよ」って背中を見せるとパッと来て降りられて、上手くいっている。

※あの手この手で頑張っているママ。これからも好きな事を利用してママの「達成感」を作りながら子育てしましょ!

 

★Jさん:Jは台所で何か作ったりしているとすごくやりたがる。お風呂に入っている間にまな板と包丁を用意していた事もあって、おみそ汁を溶くのをやらせたら満足してくれた。割った卵を溶くのも毎回Jにやってもらっている。包丁は親指を少し切って痛い思いをして、痛いものなんだとわかってやらなくなった。クリニックに行くのをすごく嫌がって写真見せてもダメで、先生が診察の流れの写真を作ってくれた。診察だけの時は注射の絵は✕になっていて、一連の流れの表を見て泣かないで行けた。

写真だけ見せていても分からない時は、先生の作ってくれたものを参考にしながら今後もやっていきたいと思う。
※Jちゃんの満足作りを大事に考えるママ。素敵です。Jちゃんに分かり易いアナウンスをこれからも工夫して頑張って!

 

★Kさん:「10数えたらおしまいね」というカウントは、最初は全く通じなかったけど、積み重ねてきたら今はすんなりおしまいできるようになってすごいなと思う。弟がイヤイヤ期でもうちょっと。思うようにはいかない部分はある。弟がトイトレで、上手くいかなかった時に好きな物の利用をしてみた。鳥全般好きなので「シマエナガのぬいぐるみと一緒にトイレに行こう」って誘ってやってみたら行けるようになった。Kだけでなくて、弟にも有効、好きな物を利用するってすごいな~大事だなって思う。Kはアルファベットが好きで、お風呂とかで書けるようにしている。「上手にかけたね」と言うと弟も褒められたくて全部書ける様になった。Kの背中を見て弟が、Kも弟の背中を見て育っている。picture6いい関係だなと思う。楡に来て声掛けとかがわかるようになって、Kがこう思っているんだなって分かるようになって、積み重ねてきて良かったなと思っている。

※入園当時は「どうしよう」で止まっていたママが「こうしよう!」の対応ができるようになりました!親力アップ!
田野